FAQ


Q 1 ダイビングは危険ですか?

A:これは最も大事なことですが、ダイビングは危険です。と言っても毎回命をかけて潜っているわけではありません。

イメージ的に、ダイビングは車の運転と同じです。どんな人でもできるようになるし、不運にも事故に巻き込まれることもあります。危険な道を行けば重大な事故になります。安全に潜るための知識と経験があれば、恐怖感はさほどありません。命を大切にする意識が常にあればそこまで危険ではない。けれど、それがなければ危険って感じですね。


Q 2 ダイビング機材は購入しますか?

A:これに関しては任意ですが、ほとんどの人がNOです。

ダイビング機材は高額なうえに持ち歩くのに不便なほど重いです。総重量は30kgだそうです。そのため、ダイビング業界ではレンタルが一般的です。サークルも機材を持っていてみんなで共有しています。安全面、使い心地、将来的な安さ、デザインなどで機材を購入する人もいますが、全てを揃えているのは全学年で自分と私の代の部長の二人のみです。


Q 3 定期的な活動はありますか?

A:週単位での活動はありません。また、参加義務のある活動もありません。

四月から新歓、春伊豆、ライセンス合宿、沖縄合宿、学祭、秋伊豆、芋煮会、最後に三月の国外合宿、追いコンというふうに月単位での活動です。

ダイビングをする公式企画は年にたったの5回しかありません。そのため、サークル内で誰かがダイビングを企画(個人企画)したり、飲み会やボドゲ会、ご飯会などを開いたりして公式企画以外にも集まっています。個人企画は、公式企画で一緒になったメンバーのお疲れ会などの延長線的な面もあるので、公式企画にたくさん来て同期や先輩方との輪をたくさん広げてみてください。


Q 4 お金はどれくらいかかりますか?

A:人によります。ダイビングライセンスの認定機関のせいでライセンス費は割増しされてそこそこかかります。

ライセンスでなければ、伊豆で三日間ダイビングをする際は3~7万円。沖縄の渡嘉敷島ならば一週間で10~15万。石垣島や宮古島なら一週間で15万ほどです。参加は任意なので、どれくらいかかるかはどれくらいサークル活動に参加するかによって変わります。

ダイビングにはセルフダイビングと現地ガイド付きダイビングがあり、セルフというのは自分たちだけで潜ります。セルフは1ダイブ3000円くらい。ガイドが付くと1ダイブ5000円くらいです。また船でダイビングする方が少し高いです。交通費は、伊豆までレンタカーで行くと、人数で上下しますが一人往復1万円くらいです。沖縄へは飛行機で仙台からピーチ便で往復12000円、それ以外の航空会社や島へ行くには追加でかかります。10万と聞くと巨額に思えますが、授業を受けながらでも二か月バイトをすれば貯まります。

また、およその生活費と他の趣味への出費を極限まで抑えれば、仕送りなしで大学生のアルバイト代だけでも一か月に一度ほどダイビングにいけます。ただ、そこまで潜る人は少人数です。

ちなみに、TODOSには何十年も前からお世話になっている沖縄のショップがあり、他のショップより安いダイビング代に無料で宿泊と三食つきという失神価格で潜れます。そこで一か月無料で潜る方法もあります。


Q 5 男女比はどれくらいですか?

A:およそ1:1くらいです。私は男子ですが、男女比やメンバーをそこまで気にしないので、メンバー集めを一人の女子に全部任せておくと残りのメンバーが全員女子になってしまうこともありますし、逆もまたしかりです。集まるときに男女比を1:1にしたいなら、集団の比率でなく自分でメンバーを決めるのがいいと思います。


Q 6 どれくらいの人がいますか?

A:総勢100人ちょっとらしいです。お金のかからない企画には30人くらい、ダイビングは多くて40人、通常は10-15人くらいで少ないと3人とかです。ダイビングにはそれぞれ目的があるので、目的次第で来る人数が変動するってイメージです。最も参加人数の多い秋伊豆では、みんなでガヤガヤワイワイ潜るのが目的だからたくさんくるって感じですね。ダイビングはお金がかかるので全部来る人はごくわずかです。

ちなみにこの質問は参加率の低い人、全くこない人をどう数えるかが大変なので他の団体でもあまり好まれてない質問だと思います。


Q 7 冬でもダイビングをしますか?

A:私は冬がダイビングで一番好きなシーズンでもあります。ダイビングの繁盛期はもちろん夏ですが、私は冬のほうが好きです。

冬の海はもちろん寒いです。なので、ドライスーツを使います。完全防水で、中に洋服を着こむことで寒さをしのぎます。また、冬になると温度変化にうとい海の水温は気温より高くなります。地上にいるよりも水中のほうがあったかいなんてことも。ドライスーツはややレンタル代が高いのですが、そうまでしても、冬にはダイビングをする価値があると全国のダイバーが思っているということです。


Q 8 生き物を見たいなら水族館じゃダメなの?

A:生き物に興味がない人でもある人でも、ダイビングで見た生き物の話をしている人を目の前にすればこう思うはずです。水族館とダイビング、それは似ているけれど違うレジャーです。まず、水族館で見られる生き物は変わりません。ハズレもあたりもないです。また異常なほどに安いです。どっちもよい点ですね。

それに反して、ダイビングで見られる生き物は決まっていません。何もいないかもしれないし、人生で一度しかない出会いもあるかもしれません。ジンベイザメやマンボウ、イルカと一緒に泳ぐこともできるし、寝ているハコフグをつっつくこともできます。360°×360°の方角から観察できます。また、ダイビングで見ることができない生物はほとんどいません。シャチ、クジラ、ジンベイなどの有名どころはもちろん、キアンコウ、リュウグウノツカイ、バショウカジキなど、運とそのポイントに行く実力さえあればなんでも見ることができます。ただ、異常なほどに高額で、運任せで、内容によって技術も必要です。


Q 9 新入生でなくでも入れますか?

A:普通に入れます。ライセンスを新入生ととるか、外部でとることでダイビング企画にも参加できますし、ダイビングができない身体なのによくくる人もいます。また、二年生以降で入った人がメインになることはどの学年にもあることなので、同期の中で浮くようなこともありません。


Q 10 体力がなくてもダイビングはできますか?

A:ある程度は必要です。ダイビング機材はおよそ30kgくらいあるらしく、それを地上で持ち上げられるのが理想です。ただ、ダイビングには70代のダイバーもいます(それが安全かどうかはおいておいて)。もともとインドア派だった女性ダイバーもいます。

ボートダイビングでは、船から落ちたらすぐに水中なので地上で背負う時間も短く、比較的体力を使わずにダイビングができます。私は小学五年生の時、機材が重くて背負えず水中で機材を着脱していたので、地上で背負うことができなくても一応できます。

水中は潮の早いポイントを避ければあまり脚力も必要ありません。

ダイビングでは中性浮力と言う、水と自分を同じ密度に調整して”浮く”技術があります。厳密には違いますが、イメージ的には宇宙の無重力のようなものです。この浮く技術をうまく使うと、上下移動はほぼ呼吸だけでできるので、上下に足を使って移動する必要はありません。30kgという重いダイビング機材を必死に持ち上げる必要がないので、足を前(後ろ)に進むことだけに使えます。ダイビングではこの”浮く”呼吸の技術とバタ足さえできれば、泳げない人でもできます。実際、25m泳ぐのがやっとでも、100本以上潜っているダイバーがいます。


Q 11 泳げなくてもできますか?

A:泳げた方が望ましいのは確実ですが、泳げなくてもダイビングはできます。ダイビングを通して泳げるようになる人もいるのではないでしょうか? また、泳げる人でもダイビングが下手な人もいます。

泳ぐのが苦手と言う人のほとんどは、息継ぎがうまくできないことが原因です。しかし、ダイビングでは息継ぎがないのでそこでつまづく人はいません。息が吸えなくて溺れることはまずないです。バタ足さえできれば、普通のダイバーとして潜れる素質があります。

ダイビングに一番必要とされる技術は、常に冷静に考えることだと思っています。


その他・ダイビング初心者向け説明


ダイビングのバディシステム

ダイビングにはバディシステムという、二人以上でペアを組んで安全管理をするシステムがあります。海猿などで有名になったそうです。バディは経験や技術面などで決まるので、コミュ障でペアが見つからない、なんてこともありません。また水中では会話ができないので、会話が苦手でも困ることはありません。

バディは地上での安全確認、水中でのトラブルシューティングをお互いに行う関係です。どんなに経験のあるダイバーでも、突然の機材事故(滅多にありません)を水中で修理することはできません。そのため、ダイバーのスキルに限らず必ずバディを組みます。

このシステムのおかげで一緒に潜った人は急速に仲を深めることができます。


ダイビングの目的

ダイビングには主に四つの流派があり、人によっては他の分野に全く興味がわかない人もいます。


流派1:ただダイビングが好きな人

ダイビングでは上下移動に関して浮力を調整することで行います。基本的に、浮いていたいだけならば泳ぐ必要は全くありません。

これは沖縄で撮ってもらった写真です。(左上にキラキラしているのは魚です)私は被写体になっている間ずっとあのポーズをしてじっとしています。足は動かしていません。

ここのポイントは最大50m(そんな深く潜れませんが)です。広大な土地の上に自分が浮いている、という感覚が味わえます。大まかな浮力は潜水具で、基本は呼吸で調整します。お風呂で頭をふちにのせ、体の力を抜いてからゆっくり大きく呼吸してみてください。胸が沈み、浮き、沈みを繰り返します。呼吸をするだけで、人は浮いたり沈んだりします。これが、30kgという重い機材を背負った状態でも水中で軽々と上下に移動できる秘密です。

呼吸が上下の移動と一体化しているため、まるで自分の呼吸とつながった羽で泳いでいるようで、とても気持ちがいいです。ダイビングにはするだけで楽しい要素があります。もちろん、仲の良い友達とすればもっと楽しくなります。ほとんどの人が、ダイビングでそうやって楽しんでいると思います。

ちなみに私は階段を上るとき、息を吸いたくなります。水中なら、それで階段の上まで行けるのですが……


流派2:地形派

これは私がぴくりとも感じない、だけれどサークル内でも支持者の多い流派です。水中には水中洞窟やそこに差し込む光、ダイナミックな地形構造物など、地上では見れないものを立体的に移動して見学ができます。たぶんそれが魅力的なのだと思います。


流派3:ワイド派

これは流派 4と永遠の対立者でもあります。ワイドというのは一部地形派を含むこともありますが、景色を見る人と思って大丈夫です。トルネードを巻くアジの大群。自分より巨大なイルカ、クジラ、ジンベエザメ、マンタ。バショウカジキによる疾風の狩り。一面に広がるサンゴやカラフルな魚たち。ダイビングで思い浮かぶ写真のほとんどがこのワイドに入ります。水族館でいえば、大水槽に入ってる魚たちですね。


流派4:マクロ派

マクロは本来、「巨大な」という意味ですが、マクロ派ダイバーとは小さい生き物好きのことを言います。マクロ撮影をすることが由来とかあまりよくわかりませんが。

小さい生き物というと、イワシとかを思い浮かべる人が多いと思います。もちろんイワシ一匹を撮るのはれっきとしたマクロ派です。しかし、マクロ派の人たちは広大な海で小指の爪サイズから、さらにはゴマ粒程度の生き物を血眼になって探しています。タツノオトシゴやカクレクマノミはもちろん、ウミウシやエビカニ、魚の卵なんかも入ります。おおよそ、冬にダイビングに行くのはほとんどがこのマクロ派の人たちです。寒くても、冬にしか見れない生き物を見に行く。流氷の下にいるクリオネや最も寒い時期に姿を見せるダンゴウオは、寒い海にダイバーを誘う悪魔的天使の代表格でもあります。

また、マクロ派には浮遊系、ウミウシ、はえもの、幼魚、エビカニなど、さらに細分化された分野が存在します。ちなみに私は全部大好きです。


ダイビングのタイプについて


ダイビングには、ビーチ・ボート・ドリフトやセルフと現地ガイド付き、ウェットとドライなど、ダイビングの難易度に左右する要素がいくつかあります。


<ビーチ・ボート・ドリフトについて>

 ビーチポイントは最も安全なダイビングポイントです。岸からゆっくりと着水していくので、イメージ的には海水浴の延長線のような感じです。さらに、湾内になっているポイントは波も入りにくく迷いにくいため、さらに安全です。ただ、湾内でも離岸流などが発生すると危険になる可能性もあります。


 ボートポイントの難易度は様々です。入ったらすぐに足がつくような浅いポイントから、底もほとんど見えないような深いポイントまで、どこへでもいけます。ポイントによっては流れが入っていることもあります。また、水底までロープが伸びているポイントと伸びていないポイントがあります。ロープのない潜降をフリー潜降といいますが、それにはゆっくりと潜降する技術と確実にみみぬきをしていく技術が必要になるため、難易度が上がります。流れは入る場所には大きな生き物が集まりやすいため、魚群や大物にはかかせません。


 ドリフトダイビングは難易度の高いボートダイビングです。動いている船からエントリーし、浮上地点でボートに拾ってもらいます。トラブルがおきてもすぐに船に上がれないので、トラブルを起こさない確実な技術が必要になります。

 しかし、ブイやアンカーが打てない場所にも潜れるので、大物などがいる場所に行くことができます。


<セルフと現地ガイド付きとガイド付きダイビング>


 ダイビングで最も安全なのは現地ガイド付きダイビングです。現地ガイドはもちろん、ダイビングポイントに詳しく、そこで起きた事故もよく知っているはずです。また事故が起きた際にどうすればいいかも、基本的に考えています。


 ガイド付きダイビングは、都市型ショップや現地ガイドがいつものポイントで潜れなくなった場合になります。そのポイントのスペシャリストではない分、やや劣っているかもしれませんが命の安全をしっかりと守ってくれるはずです。よく知っている人がガイドであればその安心感があります。ダイビングショップには当たりはずれがあるので、よく知っていればハズレを引く心配もないでしょう。


 セルフダイビングは自分たちでガイドをするダイビングのことを言います。最も危険なダイビングでもあります。ただ、目玉が飛び出るほど安いです。なので、セルフが安全にできるレベルなら、セルフは価格的にとても魅力的です。